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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

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第11章 交差点(2)

第11章 交差点( 2 )


「気に食わん」
 
瀬崎隆一郎は腕組みをして眉間にしわを寄せていた。
 
その声が聞こえないとでもいうように斉藤篤志はコートの襟を立て首をうずめた。

「お前は納得したのか?」
 
熱燗に伸ばそうとした手が止まる。

「もう事件は片付いたじゃないですか・・・・・・。熱燗もう一本追加ね」
 
屋台の店主が「ヘイッ」と、返事をして奥へと消える。

「結城の証言、気にならんか?」

と、言って瀬崎はグイッと酒を飲み干した。
 
容態が回復した結城克己は、警察で事情聴取を受けている。

「嘘はついていないように見えますが・・・・・・」

「そうだ―――。だから気に食わん」


屋台が揺れるほどの勢いでコップを置くと、瀬崎は続けた。

「君島絵里香の殺人計画を聞く限り、内藤雄一という男は慎重で計算だかい男だ。そんな男が五年も前の事件の証拠になるような物を処分もせず身近に置いておくと思うか?
ましてや事件後、内藤は四年も海外に滞在している。普通なら渡航する前に処分をするのが妥当だろう」

「まあ・・・・・・」

 
斉藤は冷めてしまったおでんの具を箸で突く。

「それと内藤は教会内で結城を毒殺しようとした。ご丁寧に遺書まで用意してな―――。つまり、結城がそこで死んでも自分には疑いが向かない準備が整ってるからこそ、彼を殺そうとしたんだろう。
 なら、なおさらそこに足がつくような証拠や拳銃があるのはおかしいだろ」


斉藤は空のまま置かれた瀬崎のコップに、店主から差し出された熱燗をいそいそと注ぐ。

「まだある。結城は五年前の被害者遺族に殺人犯を裁いたという連絡を入れた。俺が結城に目星を付けたのは、この話を聞いたからだ。
 しかし、結城本人はそんな電話などしていないと供述している―――しようと思った事は認めているがな。
 さらにわざわざ結城に君島絵里香は犯人ではないと忠告した人物がいる。
阿久津亮介と名乗ったらしい。
その男は結城が君島絵里香を殺害した事を知っていたんだ」

「はぁ・・・・・・」


と、斉藤はため息をついた。

「崎さん。君島絵里香の殺害を結城は自供してますし、内藤の殺人教唆も明確だ。これ以上重箱の隅をつつくようなことをしなくても・・・・・・」

「そうだ。だが、君島絵里香を殺害する本当の動悸は謎のままだ。内藤は快楽殺人犯の部類には当てはまらんしな・・・・・・。
君島絵里香が内藤に詰め寄ったという、十七年前の事件―――。
五年前と今回の事件の根っこは十七年前に在ると俺はふんでいる」


そう言って瀬崎はなみなみと注がれた酒をグイっと一気に飲み干す。

「今夜は随分饒舌ですね」

そう言って斉藤が差し出したとっくりを、

「そうだな・・・・・・少し飲みすぎたかもしらん」

右手で制した瀬崎は上を向いて大きく息を吐き出した。

「崎さん・・・・・・」

「ん?」

「私のこと怨んでますか?」

「なんだ。いきなり・・・・・・・ああ、この足のことか?」


瀬崎は、パンパンと太ももを叩いてみせる。

「その事もそうですが・・・・・・・娘さんの事件の担当から外したことを――――」

「いや。お前さんにも立場があったんだろ」

「すみません」


と、深々と頭を下げる斉藤。

「もういい――――ただ、俺の我がままをひとつ聞いてくれるか?」

斉藤は上目に瀬崎をちらっと見る。

「また・・・・・・単独捜査ですか」

「いや。いつまでも迷惑はかけられんからな・・・・・・。たまりにたまった有給を使わせてもらうよ」

 
しわくちゃのお札をポケットから取り出してテーブルに置くと、

「早坂のこと頼む」

そういって瀬崎は席を立った。

「崎さん。あまり無理はしないでくださいよ。もう年なんだから―――」
 
斉藤のその声を背中に受けて歩き出した瀬崎は、立ち止まってぼそりと呟く。

「寒さが身に染みる」
 
身震いをひとつしてコートに手を突っ込むと、瀬崎は再び背中を丸めて歩き始めた。

冷たい北風に体中の関節がギシギシと悲鳴を上げていたのだった。


<第11章 交差点( 3 )につづく>



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コメント

瀬崎さんは、いまいくつなんだろう。

しんもあっというまに・・・。
ファブィ。。。
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
内藤が身近に置いていた証拠が気になります。

しかし、確実に謎解明に向かっているようで、どきどきしますね。

@1つポチッと。
解答編に対するひとつの問題点ですね・・・コレをとけば真相に・・・次回も期待
ぽっちっと応援っす
見習猫シンΨ様・銀河系一朗様・Mr.様
見習猫シンΨ様
年齢設定では50代後半ですね。
40半ばでひいろを養子にもらったことになっています。
まだまだシン様には時間がありますよw
ファヴィありがとうございます。

銀河系一朗様
誤字のご指摘ありがとうございます。
早速訂正いたしました。
ええ。瀬崎さんには現実的に事件を追っていただきます。
ポチありがとうございます。

Mr.様
ええ。少しずつ真実に向かいつつあります。
本当に内藤は犯人ではないのか・・・・・そして「亮介」とは誰なのか。
応援ポチありがとうございます。
奈緒さん、こんばんは(^-^)ノ

奈緒さんはお若いと思うのですが、こういう年配のキャラクターのリアル感がいいですね~♪
寒さで関節が…って、若いときには想像もつかなかったんですが、最近実感しつつあります~(^^;
(≧▽≦)σファブィ!
 こんばんは。
 やはり瀬崎さん登場ですか。
 ひとり推理中ですね。有給使って何を調べるつもりなのでしょうか。
 明晩に期待ですね。
 ポチ、おやすみなさい。
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
みぃち様・紗羅の木様・タンスにゴンザレス様
みぃち様
私はそんに若く無いですよ(笑)毎年冬はつらいです。
でも暑い夏も苦手・・・・・。
わがままですね^^
ファヴィありがとうございます。

紗羅の木様
ミステリー部門は瀬崎さんにまかせきりです。
ここまで、後手後手にまわっている瀬崎さんは果たして犯人に追いつけるのか・・・・・。
ポチありがとうございます。

タンスにゴンザレス様
いつもご指摘ありがとうございます。
早速訂正いたしました。
生身の人間の適わない、大きな"流れ”
でもその中で必死にもがいているから、人生はおもしろいのかも!?(笑)
ファヴィありがとうございます。

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