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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

第14章 粉雪(10)

第14章 粉雪( 10 )


「さて―――」
 
新宿なら電車で行ったほうが早いな・・・・・。

斉藤に連絡を済ませた瀬崎は、そう思いながら地面に置いていた荷物に手を伸ばして―――。

ふと、顔を上げた。

「俺が後ろだよ」

「はあ? 何言っちゃってんのよ。お前が前に乗れよ。美咲と一緒に乗るのは俺」
 
と騒いでいるのは、またしても先ほどの若者三人組である。

タクシーの後部座席には、既に女が乗り込んでおり―――。

どうやらどちらがその横に乗るかで揉めてるらしいのだ。

「どっちでもいいから早く乗りなよ。さぁむぅい」
 
と頬を膨らます女の言葉で、男たちはさらに白熱している。

「やれやれ」
 
瀬崎はぼそりと呟くと、そのどうでもいいような場面に背を向けて歩き出した。

「もう、いい」
 
突然大声を上げた女に、瀬崎はちらりと振り返る。

後部座席からすべり降りた女は、ツカツカと助手席に乗り込むと勢いよくドアを閉めたのだ。

二人の男は唖然として、声も無く顔を見合わせていたのだが、

「お前が悪いんだろ」

「俺じゃねーよ。お前だろ」

 
とお互いにぶつくさ言いながら、後部座席に乗り込んでいく。

瀬崎はその光景から目を背けながら、

「タクシーの運転手にならなくて良かった」
 
と呟いて、再び歩き出し―――。

そして、立ち止まったのだ。




妙な胸騒ぎが全身を駆け巡り、背筋を冷たい物が走る。
 
もちろん・・・・・・その原因は瀬崎の内側―――。

脳の中に保存されている記憶のどこかに、不確かだが違和感があるのだ。

そう―――。

何か重要な事を見落としている・・・・・・。

そんな違和感が―――。

瀬崎はおもむろに、振り返った。

しかし―――。

そのきっかけを生んだ、若者達を乗せたタクシーの姿はすでに無く・・・・・・。

つい先程までの喧騒の余韻すら、きれいさっぱり冷たい風にさらわれていたのである。


<第14章 粉雪( 11 )につづく>



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