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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

第15章 君の名は(28)

第15章 君の名は( 28 )


まるで、何もかもが止まってしまったかのように―――。

二人の間をゆっくりと時間だけが流れ過ぎていく。

いつの間にか、口元から笑みを失った彼女の・・・・・・・。

少し上目使いで見返す黒く潤んだ瞳。

長いまつげが冷たい北風に揺れている。

それでも、体を寄せ合っているからなのか・・・・・・。

私は少しも寒さを感じていなかった。

それは彼女も同じなのだろうか。

触れ合った部分を伝ってお互いの体温がゆっくりと溶け合ってゆく。

何か言葉を発してしまえば、すぐに消えてなくなってしまいそうな儚く脆い―――。

それは二人だけの世界。

気だるいほど甘く・・・・・・春のささやきより暖かい。

私がその誘惑に飲み込まれ、身動きすら出来ずにいると―――。

それを切り裂いたのは、

「そ・・・・・・そういえば、まだお名前を伺ってませんでしたね」

という彼女の言葉だった。

「私は絵里香―――君島絵里香です」

そう言って視線を逸らした彼女の頬は、心なしか赤く・・・・・・。

「あ、俺は宇賀神―――いえ。仁。早坂仁です」
 
私の顔も同じくらい高揚していたことであろう。

「じゃ、早坂さん。とりあえず立ちましょうか」
 
笑顔で見つめ返す彼女。

と―――。

その瞳から一粒の涙が零れ堕ちて、ゆっくりとその頬を伝ったのだ。





「ん・・・・・・・雨?」

次から次に溢れ出す涙。

「あれ・・・・・・私? あれ・・・・・・・どうしちゃったんだろう」

私の腰にまわしていた手を、急いで自分の頬へと引き寄せる彼女。

手の甲で涙を拭う姿は、まるで小さな子供のようである。

それでも涙はとめどなく―――。

私は、彼女の肩にまわしていた左腕に力を込めた。

自分でもどうしてそんな行動を取ったのかわからない。

ただ無性に・・・・・・。

そう、無性に心が騒いだのである。

私の胸の中に倒れるように引き寄せられた彼女は―――。

大きく目を見開いて・・・・・・・そしてゆっくりと閉じた。

なおも溢れ出す涙は、私の胸に染み込んで―――。

切なさとなって心を満たしてゆく。

私はもう一方の腕で優しく彼女の包み込むと・・・・・・・力いっぱい抱きしめたのだ。

冷たい北風が、私達の間をすり抜けていかないように―――と。





今も広がり続けているこの広大な宇宙―――。

その中で誰かが誰かと出会う確立はいったどのくらいなのであろう。

「私達はある日突然生まれた流星なの。

留まることができない時の中、みんな一人ぼっちで流れていく儚い流星・・・・・・。
 
それぞれは平行に近い距離で進んでいくから近づいているのか、遠ざかっているのかすらお互いには分からない。

でも・・・・・・いつか誰もが誰かと交差する。

特別な引力で引き合うと信じてる。

それがね―――。

出会いなんだと思う。

その後また離れていくとしても、同じ軌跡を描いていくとしても・・・・・・ね。

そう考えると出会いって素敵じゃない?」






この日―――。

私達は出会ってしまったのである。

広大な宇宙の中の、この小さなロケット公園で。

そして―――思う。

もしかしたら物語はまだ・・・・・・。

始まったばかりなのかもしれない―――と。


<第15章 君の名は( 29 )につづく>



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コメント

こんにちは~奈諸様~

ここで出会いましたか!!
運命は変わるのか・・・繰り返されるのか・・・・

気になる展開は始まったばかり!!

応援期待にポチッと
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おおおお!
奈緒さん、こんばんは(^-^)ノ

やっぱりそうだったのですね~ヽ(*^。^*)ノ
まるでここでエンドマークが出てもおかしくない感じですね♪
でもまだ残る謎が一杯あるので、続きを楽しみしてます(*^。^*)
こういう運命的な出逢いってロマンチックでいいなぁ~(〃▽〃)
お互いの失われた半身って感じでv-343
('-^*)σファブィ!
Mr.様・花蓮様・みぃち様
Mr.様
主人公編はこれにて終了ですね。
一応、後日談的なエピソードをご用意する予定です。
応援ありがとうございます。

花蓮様
ご想像が当たっていて、良かったです。
主人公のその後はいったいどうなるのか・・・・・。
それは私にもワカリマセンが(オイ)
そこはかとなく・・・・・かもし出せたらいいなあと思っています。
応援ありがとうございます。

みぃち様
ええ。とりあえず主人公編はこれにて幕を閉じました。
後日談的なエピローグの章を設ける予定ですので・・・・・・。
そこで少し語らせていただきます。
応援いつもありがとうございます。
うーむ、ついに語られましたね。儚き流星。

カッコよかったですよ!

お疲れ様でした!

さて、次はまとめですか。
ポチッと。
 奈緒さん、こんばんは。
 大変ご無沙汰しておりますが、お体の方はいかがですか。
 
 何話かまとめて拝見させて頂きました。
 次元を超えることがかなうものならわたしも過去をやり直したいですよ。絵里香もそう願ったのか――率直な感想です。
 
 ひとつの出会いから何かが絡まって行く――その軌跡はけして目には見えないけれど、始まりはそこだったのだと後で気付く――ではその出会いは偶然なのか必然なのか――それは多分必然ですよね。
 ラストまで頑張ってやり遂げて下さい。応援クリック、先にさせていただきました。
 おやすみなさい。
 
銀河系一朗様・紗羅の木様
銀河系一朗様
そうですね~。
次はあちら側でちょっこっと「書き換え」について語られる予定です。
そのほかにもちらほら重要なことがあったりなかったり。
あ~何とか完結しそうです(笑)
応援ありがとうございます。

紗羅の木
こちらこそご無沙汰しております。
私はちょっと風邪をこじらせてしまって、今いち本調子とまではいきません(汗)
誰しも一つや二つ、やり直したい過去があるものかもしれません。
ただ、過去に戻ってやり直したとして、今の自分がまったく違う考え方を持つ人間になってしまうとしたら・・・・・。
それはそれで、すこし怖い気もします。
あとひとがんばり、完結までがんばりたいと思います。
応援ありがとうございます。

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