FC2ブログ

お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
▼ランキングに参加しています。
ランキング用人気ブログランキングBブログランキング・にほんブログ村へ
▲ポチポチっと応援お願いします。

第2章 ひび(5)

第2章 ひび( 5 )

「大丈夫?」
 
男が微かに瞼を開く。

「ああ」
 
六角形のホールの中心にソファーとテーブルが置いてあるだけの殺風景な場所。

あたりに照明と呼ぶもの見当たらず、壁や天井を構成する物質そのものが光源となり淡く辺りを照らしている。

「ミモザへの接触はほどほどにしないと・・・・。昏睡の時間が増えてきてるわ」

「分かってる」
 
男は体を起こしながら、差し出されたコーヒーの香りに、

「ん、これいい豆使ってるな」
 
と、笑顔で口を付ける。

「まあね。飛び切り上等のやつ。ディヴィーナからくすねてきた」

と、茜がぺロッと舌を出す。

二人はしばらくの間、無言でその香を大いに楽しんだのだった。

さて、と男はひとつ仕切った後、

「上層部はどうだった?」
 
と、茜に促す。

「うん・・・・状況は最悪。パラディソ、プルガトリオ、インフェルノを含むヴァッフェル内全域で、約一割が影響を受けたみたい。エデン内で非適合者の捜索活動をしていた四十八名が消滅」

「ずいぶんと被害が大きいな」

「うん。書き換えだっけ?こんなことよくあるの?」

「いや・・・・。実際に見るのは俺も初めてだ」

「そう・・・・。で?記録は確認できた?」

「ああ。断片的にだけどな・・・・大まかな状況は掴めた。見てみるか?」
 
男はそう言うと瞳を閉じてミモザで垣間見た光景を思い出す。

記憶として保存された事象を鍵として、意識を飛ばし時間のない空間へと足を踏み入れていく。

男の気配が急に薄くなったのを感じて、茜は彼がダイブしたことに気付いた。

男の意識を探るように瞳を閉じる。

真っ暗な視界を彼の脳が描く映像がいくつも通り過ぎていく。

「意識の壁」が張り巡らせてないことから、男が茜のリーディングを許可していることをうかがうことが出来る。
 
浮かんでは消えていく映像の一つが茜を導き入れる。
 
たどり着いた場所は赤い風景。
 
空中をゆっくりと漂いながら、彼が見せようとしている一点へと進んでいく。

何の変哲もなさそうな街の夕暮れ。

行きかう車の列。

横断歩道を渡っている一人の男が見える。

誰かに向かって手を振っているようだ。

男が急に立ち止まって、今度は何かを叫んでいる。

その瞬間、夕日を浴びて長く伸びていた男の影がまるで黒い液体が噴き出すように地面から盛り上がった。

それはあっという間に人の形をした塊になり、男と自身を繋ぐ影めがけて右手に持った大きな鎌のような物を振り下ろそうと構える。
 
と、その瞬間、横断歩道の上にいた男の姿が忽然消えたのだ。

取り残されたその黒い物体はダランと大鎌を持った手を地面に垂れるとサラサラと風に崩れていったのである。

次の瞬間、茜の視界にノイズが走り・・・・。

夕焼けの風景がグニャリとねじ曲がったかと思うと、世界がゆらいで茜の意識は現実に引き戻されたのだった。


<第2章 ひび( 6 )につづく>



スポンサーサイト
▼ランキングに参加しています。
ランキング用人気ブログランキングBブログランキング・にほんブログ村へ
▲ポチポチっと応援お願いします。

この記事のトラックバックURL

http://imagina.blog115.fc2.com/tb.php/21-4866c3c6

コメント

コメントする


管理者にだけ表示を許可する


ご利用のブラウザ、設定ではご利用になれません。

コメントをプレビューする?

Template Designed by DW99

フィードメーター - i 「アクセス数が全然伸びない…」そんな悩みをブログジャンキーが解決します! track feed
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。