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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

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第2章 ひび(6)

第2章 ひび( 6 )


軽い目まいに茜は膝を突いた。

全身から力が一気に抜けて行く。

まるで体中が心臓になってしまたかのように鼓動が全身を駆けめぐる。

・・・・能力使用の反動。

数分のリーディングでさえこのダメージである。

ましてやミモザに接続して世界中に散らばっているイメージを読み解くことなど・・・・。

それをやってのけるこの男の能力に、茜は時々恐ろしささえ感じることがある。

―だが能力は万能ではない。大きな能力は常に大きなリスクを伴う。

それは彼も例外ではない。

いくらこの空間が保存と回復能力に優れているとはいえ、限度を超えた能力の行使は、自己の崩壊を招きかねない。

精神の疲労が肉体を蝕み、やがて人の姿を保つことが困難になっていく。

それに対する幾つかの対処法を茜は教わってはいるが、どれも根本的な解決には程遠いものだった。

初めて会った時よりもずいぶん痩せてしまったわ・・・・。

空間の力によって、落ち着きを取り戻しつつある体から細い腕を伸ばし、そっと男のやつれた指をなぞる。

ぴくりと動いた指先に、茜はさっと手を引っ込めた。

「どこまで見えた?」
 
身動きすることなく男はそう言った。

「横断歩道で男が消えるまで・・・・」

「そうか」

「あれって・・・・」

「ファントム・・・・クロノスの大鎌だ」

「やっぱり・・・・」
 
茜は少し身震いした。

あの大鎌に切りつけられた瞬間のあの感覚を今も忘れることが出来ない。

存在の全てを否定されたかのようなあの冷たい感触・・・・。

あれがあそこに現れたということは彼もそうなのだ。


瞳を閉じたまま、体力の回復を待っている男に茜は聞いた。

「彼が原因?」
 
男はゆっくりと瞳を開けて、

「いや・・・・」
 
手を伸ばしてカップを取ると、名残惜しそうに揺らした後、一気に飲み干す。

「しかし、無関係じゃない・・・・。世界中のネットワークの普及拡大の影響が大きいな。一つの綻びがあちこちに飛び火している。
・・・・まずはエデンへの潜入規制をかけよう。念のため、探索者達も一時的にエデンから退避させる。
事態の収拾を最優先。最も確実な方法を導き出すシミュレーションを司令部に作成依頼しよう」
 

そう言って、ふらりと立ち上がって歩き出そうとした男は、ふと違和感を感じて振り返った。
 


コーヒーカップが一つ宙に浮いているのだ・・・・。

先ほどまで茜が飲んでいたカップである。
 
男は軽く顎をさする動作をしたあと、優しい口調で

「アリス。ここにきてはいけないはずだよ」
 
とコーヒーカップの後ろの空間に言葉を投げかける。

「にがい。よくこんなの飲めるね」
 
何もない空間から、白いドレス姿の少女がぼんやりと姿を現した。

「アリス?もしかしてマザーアリス?」
 
茜はその少女をまじまじと見つめた。

「やめてよ。私そんなおばさんにみえる?」
 
少女は半透明な体をくるっと回してお辞儀をして見せる。

男は驚きを隠せない茜に、

「そうか、茜は初めてか。まあ、マザーって年には見えないけどな。だがこれでも百五十年以上このヴァッフェルを守ってる」

「ちょっと、レディにそれはないんじゃないかしら」

アリスと呼ばれた少女はふくれっ面で男をにらみつける。

「それにそのヴァッフェルって名前、私気に入らないの。もともとは私のものなのにさ、みんなで勝手になまえつけちゃって・・・・」

なにやらぶつぶつといって、かかとで地面を蹴ったりしている。

「まあそれはいいとして、アリス。何か用があったんじゃないか?」

「全然よくない」という顔をしていたアリスが何かを思い出したように

「ああ、そうそう。エリサから伝言・・・・。一見遠回りのように見えてもそれが一番の近道。だって・・・・いったいなんの事?」
 
と、首をかわいくひねって見せる。

「エリサが・・・・か?・・・・そうか。ありがとうアリス。彼女によろしく言っといてくれ」
 
男はそう言うとすぐさまその場をあとにした。

残された二人は少しだけ顔を見合わせていたが、

「あなた本当にアリス?」
 
と、言う茜の言葉に、アリスはやれやれというそぶりを見せたのだった。


<第3章 崩壊( 1 )につづく>



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コメント

今日はここまで読ませていただきました♪

よく思いつきますよね。。
1つの話ごとに場面が変わってるので、着いていくのに精一杯です^^;

でも、毎回ドキドキされっぱなしです★三章からも楽しみです☆

では、また来ますね♪ぽちっとするのも忘れませんよ♪
鳳鈴桜華様
第1章、第2章、まるでバラバラのようなパズルが第3章で徐々に収縮しながら・・・・。

第四章では・・・・。

いろいろと趣向を凝らすようがんばりますので今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
はじめまして!ファンタジーランキングから参りました。
今日はここまで拝見させてもらいました。

パズルのピースのようにばらばらにちらばった物語の欠片たち。
それがどのように結びつくのかとても楽しみです!

文章もとっても読みやすくて、でも難解なしかけに一体どんなストーリーになるのだろう・・・とわくわくしています。

まだ物語を全体的に把握していないのですが、体全身で「おもしろい!」という風に感じます。

また読みにきますね。
ランキング応援ぽちっ。
ゆんみん様
読んでいただいてありがとうございます。

試験的に複雑な構成にしている部分が多々あって
とっつきにくいかもしれませんが、どうぞ今後ともよろしくおねがいします。

ゆうみんさんのサイトにも後ほどご挨拶させていただきますね^^

応援ありがとうございます。
けっこう難しくて、第2章を何回か読みました。
別々に進行している物語が、少しずつ近寄っているような…。
第3章も楽しみに、また読みに来ます♪
ポチして帰ります~^^
ユミ様
すみません^^;ちょっと変な構成ですよね・・・・・。

どうしてこうなってるのか・・・・。

これは本当にエンディングでしか明らかにならないんですけど・・・・・。

苦痛で無いようであれば、どうぞ今後とも読んでやってくださいませ。

ポチありがとうございます^^
こんにちは。
今日はここまで読ませていただきました。目まぐるしい展開ですね。
サイトの作りは読みやすさに配慮してあって、とても良いと思います。
御堂なかよし様
読んでいただいてありがとうございます^^

時系列も、場所もまったく違ったストーリーはやがて1つの結末にむかっています^^

結構難解なストーリーですので、「せめて読みやすいように」がコンセプトです(笑)

どうぞ、またお暇なときにでもいらしてくださいませ^^
はじめまして
足跡辿ってまいりました。
ここまで幾つかの展開が進んでいるというのは、掲載するまでに大分お話を書き上げていたのでしょうね。
私も物書くときは、降りてくる場面がバラバラなので四苦八苦します。
『何だこの場面は、どこに繋がってるんだ』 と(笑)

あぁ・・・ 話し込んでしまった・・・
これからも訪問させて頂きたいと思います。
リンクもお願いいたしますm(u_u)m
lish様
読んでいただいてありがとうございます。
はい。構想を練り始めたのが去年の10月くらいでしょうか。
ある程度、練りあがってから連載を始めた次第です。

わたしは、ストーリーを考え始めると、眠れなくなってしまって。
いつも2時間くらいは眠れずに苦しんでいます(笑)

リンクの件okです~。
こちらもリンクさせていただきます~。
後ほどそちらにもご連絡させていただきますね。

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