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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

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第3章 崩壊(2)

第3章 崩壊( 2 )


「いいか。このことはママ先生とパパ先生には内緒だ」
 
通学路の途中で見つけた二人に、仁はそう言い聞かせる。
 
「小物入れのことは一緒に謝ってやるから」

頭を撫でられて絵里香は急に涙がこぼれた。

安堵感からなのか、それともやるせなさからなのか分からなかったが、それはとめどなく溢れた。

泣き止んでいたひいろもその様子をみてまた啜り泣きを始める。

仁は歩きながら暫く二人を見つめていたが、

「そいつらの名前をわかるか?」
 
と、立ち止まった。

絵里香が涙声で名前を言っていると、前方から1台の車が・・・・。

そのライトに照らされた仁の顔が怖いほど真剣なことに絵里香は気がついたのだった。



「本当に申し訳ありません」
 
田代絹江はひたすら頭を下げていた。

傍らには絆創膏を顔に貼った仁と亮介が立っている。

「ほら、二人も頭を下げなさい」
 
二人はしぶしぶといった感じで頭を下げる。

「以後、こんなことが無いようにしてくださいよ」
 
中心に陣取っている女が苦々しい顔でそういうと、周りを取り巻いていた者たちを引き連れてぞろぞろと施設から出て行った。

今日は土曜日。

小学校の授業は午前中で終わり、生徒達は一斉に集団下校する。

その途中に事は起こったのである。

ひいろの小物入れを奪って捨てた六年生と、まわりではやし立てた五年生のいじめっ子達に仁と亮介は襲いかかったのだ。
 
相手は五人であったが、その内の二人はリーダー格の少年に半ば無理やり付き従ってるような手合いであったから、小さな頃からいじめっ子と渡り合ってきた仁と亮介の敵ではない。

決着はすぐについた。

泣きながら逃げ出す彼らにリーダーは何か叫んでいたが、その言葉は何の効力もない。

しかたなく、残った二人をけしかける様に両手を大きく振る。

しかし、体が大きい亮介の突進は軽くその二人をなぎ倒し、リーダーの体をかすめた。

敵がバランスを崩した瞬間を仁は見逃さなかった。

すばやく足をかけて、相手を倒すとそのまま馬乗りになって拳を振り下ろす。

なぎ倒された少年達がリーダーを助けようと立ちあがる。

しかし、亮介にすぐに首根っこをつかまれ旧道の横を流れる用水路に投げ入れられてしまった。

びしょびしょになってしまった服に一人の少年が泣き出すと、それにつられたようにもう一人の少年も啜り泣きを始める。

残ったリーダー格の少年も顔の前で両腕をクロスさせて仁の拳を防いでいたものの、数発は殴られていたので鼻血を出しながらべそをかいていた。

決着はついたのだ。

それでもなお拳を振り下ろそうとする仁を亮介は制するように後ろから抱え込む。

仁はそんな亮介をキッと睨んだが、首を振る亮介と倒れて泣いている少年をみて、ゆっくりと立ち上がった。

「次に妹達に手を出してみろ。こんなもんじゃすまないからな・・・・」
 
その震えた声からは彼の怒りがまだ収まっていないことを知ることが出来た。

なおも何かを言おうとしている仁の腕を亮介はぐいっと引いて歩きだす。

どこからか騒ぎを聞きつけた大人たちが旧道に駆け出た頃には、もう二人の姿はどこにも見当たらなかった。



「さあ話なさい。いったい何があったの?」
 
静かになった部屋の中で絹江は二人に問いかける。

夕日が差し込む室内は赤と黒で彩られていた。
 
二人はただこぶしを握り締めたまま、うつむいている。

「黙ってたんじゃ先生何もわからないわ」

「なんで・・・・」

「ん?」

「なんであんなやつらに謝らなくちゃいけないんだ!!」

「亮やめろ!!」

「仁ちゃん」

絹江は仁を制して、亮介の肩に手を当てる。

「亮ちゃん。どうしてそんなこと言うの?」

亮介は絹江から瞳をそらすように顔をそむける。

「・・・・なんでもない」
 
絹江は、ふうと息をついて、

「ママ先生はね別に喧嘩をしたことを怒ってるんじゃないのよ。あなたたちのことだからきっと何か理由があるんでしょう?それを知りたいだけなのよ」
 
真一文字に口を結んでしまっている二人に絹江は、今はどんな言葉を言っても仕方がないと思ったようだ。

「そう・・・・わかった。こんなことはしたくないのだけど、でも仕方ないわ」
 
と、二人に背を向けると、

「二人だけで教会の掃除をしなさい。私がいいというまで」
 
そういってつかつかと出口に向かって歩いていく。

「でも・・・・」
 
扉の前で立ち止まって二人の方をちらりとみてから、

「話したくなったらいつでもいらっしゃい」

そう言って絹江は静かに扉を閉めたのだった。


<第3章 崩壊( 3 )につづく>



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