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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

第10章 事実と真実(3)

第10章 事実と真実( 3 )


「内藤雄一が犯人だと分かっていたんなら、わざわざ命を掛けることも無いだろ?」

私は瀬崎の言葉の真意がつかめぬまま、

「はあ」

と間の抜けた返事をした。

「つまり、他にいくらでも方法はあったという訳だ。警察に任せるなり・・・・・・な」

瀬崎はそう言って次のタバコに手をのばし―――。

「いや。逆も考えられるか・・・・・・」

と、手を止める。

「警察に相談するほどの確証も物証もなかった。だから内藤を揺さぶって自分を囮にした・・・・・・。
君島絵里香の死自体、内藤が過去の事件に関わっていた証拠という訳か―――」


やっと自分の中の疑問を消化できたのだろう。

取り出したタバコに火をつけ、瀬崎はモクモクと煙を吐き出した。

「まあ、一応辻褄は合う。後は結城から事情が聞ければ、君島絵里香の事件は解決だろう・・・・・・。
 ところでその―――十七年前の事件について君は何か聞いてないのか?」


「いえ。これといっては・・・・・・」

「そうか。証拠として提出を求めるかもしれんから日記は大事に保管しておいてくれ。―――それで携帯電話の持ち主は誰なんだ?」


私は思い出したように、

「あ・・・・・・これ」と、ポケットの中から旧式の赤い携帯を取り出して、

「絵里香が瀬崎さんに渡してくれと」

瀬崎に差し出す。

それを受け取った瀬崎はというと―――。

なんだかいつもと様子が違う。

随分、長い間じっとその携帯電話を見つめているのだ。

「あの・・・・・・」

私の言葉に、はっとした瀬崎はすぐにそれをコートのポケットに仕舞い込んだ。

「どなたの持ち物ですか?」

少しだけ眉を寄せた後、

「娘のだ」

そう瀬崎は呟いた。

いつもならここで二言三言、言葉を返してきそうな場面ではあったのだが、瀬崎はただ黙々とタバコをふかしているだけ―――。

私は首をひねりながらも、話を先に進めることにしたのだ。

「それが一つ目の携帯です。ロッカーにはもう一つ携帯が入っていました。おそらく絵里香が一番愛した男性の物だと思います」

「誰だ?それは」

「分かりません―――。日記には彼としか・・・・・・ただ、その人物は一年半も前に亡くなったらしいです」

「ふむ。他には?」

「ええ・・・・・・いえ」


私は、言葉に詰まった。

「何だ?」

「ちょっと理解に苦しむというか、オカルト染みた事も書かれていて・・・・・・何て言っていいのか」

「いいから話してみろ」

「はい。その彼が亡くなった時、絵里香は病院で"ひいろ"という女性に再会したらしいんです。
 ところが実際には・・・・・・女性はそれよりずっと以前にすでに死んでいたというんです」


自分で話していながら、私自身混乱している。

ところが瀬崎は、

「ひいろ・・・・・・」

話の内容とはまったく違う部分に反応を示したのだ。

「お知り合いですか?」

「―――娘だ」


驚いて目をみはる私を尻目に、ポケットから赤い携帯を取り出した瀬崎は、

「妻は、今も娘の帰りを待っているんだ・・・・・・」

と、ぼんやりと話し始めたのだった。


<第10章 事実と真実( 4 )につづく>



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