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お知らせとお詫び

当サイト管理人について

はじめまして、omuと申すものです。当サイトの画像の作成を担当していました。

さて、管理人の慧神奈緒ですが、心無い者の手によって、現在更新が出来ない状況下に置かれているようです。
焼け出されて一命は取りとめたという話を、人づてに耳にしましたが、詳しい話はまだよくわかっていません。 いずれ、本人の口から語られる日がくることを願っていますが、今のところそれがいつになるのかも不明です。
とりあえず、不定期にサイトを確認させていただいて、スパムコメントの整理だけを行わせていただきます。
作品を読んで下さっている方には、管理人に代わってお詫びさせていただきます。

敬具

第10章 事実と真実(5)

第10章 事実と真実( 5 )


結城克己は焼け付くような胸の痛みで目を覚ました。

ここは病院のベットの上である。

痛みにもがきながらナースコールのボタンを必死に探す。

看護士が駆けつけて、痛み止めの注射が効いてくるまでの間、結城はしばらく苦しみ続けたのだった。

刑事と名乗る男が結城の前に現れたのは、それから暫くしてからであった。

結城の体への負担に配慮したのだろう。

ベットを起こしそうとしている看護士に、作業が終わったら席を外すよう伝えてから、

「私は瀬崎。実は娘も五年前の事件の被害者でね・・・・・・」
 
警察手帳をかざしてから、よいしょと椅子に腰掛けた。

一通り自分の自己紹介と娘の話をした後、

「君島絵里香は犯人じゃないんだ」
 
瀬崎は唐突に告げたのだった。



結城は暫く無言であったが、まだうまく出しにくい声で、

「はい。分かってました」
 
と、落ち着いた様子で返す。

結城の意外な反応に瀬崎は少し驚いたが、

「そうか―――いつ気付いた?」
 
と、軽く椅子から腰を上げ座りなおした。

「神父に毒を飲まされた時―――。いや、阿久津亮介と名乗る男から電話をもらった時―――。違うな・・・・・・。もっと前だったかもしれません。
 今思うと、始めに君島絵里香さんに会った時だったのかもしれません」


まるで病室のくすんだ壁のずっと向う、遥か彼方の見つめるように、

「彼女は、なんとなく瞳と同じ香りがしたから・・・・・・」
 
そう、ぼんやりと話す結城。

その心の流れを乱さないように、あえて瀬崎は言葉を発さなかった。

「彼女は犯人じゃないかも知れないという思いはいつも頭の隅に在ったんです。それでも・・・・・・」

―――それでも止められなかった。


そう言った結城の瞳にはうっすらと涙が。

「私は・・・・・・いえ私達は終わらせたかったんだと思います。
 誰かを憎むことを・・・・・・自分を責めることを。
 そして何よりも、大切な人の死さえも・・・・・・」



私は―――終わりにしたかった。

何もかもを。



<第10章 事実と真実( 6 )につづく>



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コメント

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結城の台詞、「私達は終わらせたかったんだと思います」はそうかもしれないと思わせますね。

さて、さらなる告白があるのか、期待。
ポチッとな。
銀河系一朗様
ご指摘ありがとうございます。
その辺りを若干変更いたしました^^

もうちょっとこのシーンは、続きそうです。
応援ポチありがとうございます。

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